会社員の転職サービスが増えているように、歯科衛生士の転職サービスも増加傾向にあります。
なるべく客観的に求人媒体と転職エージェントの違いを分析してみました。
歯科衛生士の転職サービスは大きく分けて2種類ある
「求人媒体」と「転職エージェント」の2つです。どちらも仕事を探す事ができますが、その役割とメリットは大きく異なるので、ご自分にあったサービスを選びましょう。
求人媒体と転職サービスの違い
一般的な求人媒体は、医院から掲載料金をとって、求人を掲載しています。対して転職サービスの場合、求職者の就職が決定した時にはじめて手数料を取るが出来ます。
求人媒体と転職エージェントの違いは、ビジネスモデルだけでは有りません。一般的に、求人媒体は資格が無くても運営できますが、転職サービスは許認可が必要であり、運営には資格が必要です。
この違いが、求人媒体と転職サービスそれぞれの強み・弱みとして影響が出て来ます。
求人媒体の特徴とメリット・デメリット
- 求人票のクオリティが医院によって異なる
- 求人媒体は医院から掲載料をとって利益をあげます。しかし、掲載料だけが媒体の売上ではありません。たとえば、求人票のライティングを手伝うようなオプションを払えば、求人媒体の専門スタッフが見られやすく、応募が集まりやすい求人票を書いてくれます。つまり、医院によって求人票のクオリティが異なるという事です。
- 募集が終了している医院に応募してしまう事がある
- すでに採用者が決定しても、掲載の取り下げを忘れてしまう医院があります。その場合、応募損、となってしまいます。
- すべて求職者が自分で判断する必要がある
- 記事のクオリティや、見学・面接で医院の事を見抜かなければいけません。
- 不採用になった時のフィードバックが無い
- 求人サイトからの応募を行った倍、面接に落ちてしまったら、”なぜ落ちてしまったか”という事をフィードバックしてくれません。自分で面接の内容を思い出して、また次の面接に応募しなければいけません。
転職エージェントの特徴とメリット・デメリット
- 採用される見込みが無い医院は勧めない
- 転職エージェントの場合、求職者が採用されない限り、売り上げが上がることはありません。つまり、求職者の立場からすると、採用される見込みがない医院を受ける可能性がぐっと下がります。なぜなら、転職エージェントにとっては、求職者との関係はもちろん、医院との関係も大切です。医院が採用したくない人材ばかりを紹介する転職エージェントが居たとしたら、医院から嫌われてしまいます。つまり、転職エージェントは、医院の需要を熟知していて、かつ、可能性のある人材を紹介するため、面接回数が少なくなります。求職者と医院が納得できるマッチングを行うのが転職エージェントの役割です。
- 不採用になった時、理由を教えてくれる
- 人材が不採用になったとき、ほとんどの場合は医院から転職エージェントにフィードバックが有ります。それを教えて貰う事で、次の面接対策や狙うべき医院を選ぶことが出来ますし、希望の条件を客観的に見つめなおす事が出来ます。求人票だけでは解らないない情報が欲しければ転職エージェントがおススメです。
- 年収が上がりやすい
- 転職エージェントの売り上げは、求職者の年収によって決まります。つまり、求職者の年収が上がる事は、求職者のメリットになるだけでなく、転職エージェントのメリットでもあります。よって、求職者が考える条件の中から、もっとも年収が上がる可能性が高い医院を紹介してくれる可能性が高い、と言えます。
とはいえ、自分の基準を持つ事が一番大切
転職エージェントとして色々な応募者とお話をさせていただくと、希望条件がハッキリしない人に出会うことが有ります。そのような応募者の場合、転職エージェントから仕事を紹介しにくいのが正直なところです。「求人は沢山あっても、どの医院がその人にピッタリなのか…」と面接で悩んでしまう事も良くあります。そんな時は、少しマイナスですが嫌な事から考えて見るのも良いでしょう。
- 〇〇の業務はしたくない
- 忙しい医院は嫌だ
- 暇な医院は嫌だ
人は不思議なもので、好きな事より嫌いな事の方が思いつきやすいです。
しかし、この嫌なことを掘り下げてゆくと、今まで言葉にできなかった希望の条件に気づくことが出来る事があります。
たとえば…
「忙しいのが嫌」な人は「患者さんと丁寧に接したい、担当制の医院が良い」という事だったり。
「暇な医院は嫌」な人は「忙しくても良い!残業もする!インセンティブ欲しいからバリバリ働きたい」というう事だったり。
このように、転職エージェントと会話をすることで、心のどこかで思っていた勤務条件が出てくることもあるのです。
もし転職に悩むことがあれば、エージェントに頼ってみるのも良いかもしれませんね。